Theoryシリーズを使用した、強傾斜のベーシックな課題です。2級と難度が高いので、中・上級者の反復練習課題です。ホールドのテクスチャを使ったフットワークと、悪い足で良い姿勢をキープしていくような鍛錬要素が色濃く出ています。
このフットワークに体をフィットさせていって、ぜひ自分のものにしてください。 体で覚えたフットワークを壁で表現する時は、テクスチャの向きを手数、スタンス(足の距離)などに合わせてチョイスする時に、極力、妥協をしないように気をつけましょう。
Overall
Wall Angle: 40° (130°) / Wall Height: 3.8m / Location: Rockbeans / Set by 室岡照吾
HOLDS
SET Name: Theory
From Top to Start
- TH-LG1.5 (Top)
- TH-LG3.1
- TH-MD1.4
- TH-LG1.3
- TH-LG2.3
- TH-MD1.4
- TH-LG1.1
- TH-XL1.2 (Start)
- Foothold unknown
VIDEO
Point of Movement
4手目から5手目のアンダーホールドを取りに行く時のボディーポジションで、姿勢の良し悪しが明確になります。是非ご自身で登った動画を見て確認してください。
ここでの姿勢のポイントは重心を下げることです。アンダーホールドは体を上げて処理をする、と思い込んでいるのは大きな間違いで、悪い癖をつけてしまう典型例です。姿勢の違いに神経質になりましょう。
Key of hold
今回のキーホールドはTheoryのXL1のホールド。スタートに使用されています。顕著な斜めの膨らみが特徴的なホールドです。テクスチャをどう踏ませていくか、というのは課題を考える上で非常に重要な要素の一つになってきます。逆にいうと、顕著なテクスチャ・膨らみがあるホールドは、フットワークのアイデアが沸きやすいですね。
ワイドなスタンスのクロスステップから、右足でこの膨らみを少しのガニ股でキッチリ捉えていくことで、次の大きめムーブでへっぴり腰になってしまうか、良い姿勢を維持していられるかが変わってきます。
普段なら見過ごしてしまうような、こういったディテールにこそ、基礎練習のセットの難しさがあります。どっちの足で踏んだって、どんな踏み方したって大丈夫、というフットワークは基礎練習には向きません。一挙手一投足、どこにも無駄がなく、それでいて神経をすり減らすような繊細さが必要な課題は、反復練習をするたびに新しい発見があり、型の習得に理想的な効果をもたらします。