課題例 #3 / 3級 / ステミング

Theoryシリーズを使用した、強傾斜の課題です。シビアなフットホールドでステミングを学べる課題です。140度の傾斜で足を切らずに丁寧なフットワークをセットするのは非常に難しく、さらにお客様にその通りに登ってもらうには目に見えない複雑な要素の取捨選択と試行錯誤が必要です。強傾斜の中で浮いてくる重心を押さえながらどっしりと落ち着いた登りを学べる課題になりました。

Overall

Wall Angle: 50° (140°) / Wall Height: 3.5m / Location: Vert / Set by 山本充男

まだフットホールドが無いので、フットホールドは適当なものを使っています。スタートのフットホールド、どこまで厳しくするか問題については、いずれコラムで触れようと思います。

HOLDS

SET Name: Theory

From Top to Start

  • TH-LG3.1 (Top)
  • TH-LG2.5
  • TH-MD1.1
  • TH-XL1.4
  • TH-LG3.3
  • TH-MD1.5
  • TH-MD1.2
  • TH-LG1.2
  • TH-MD1.4 (Start)
  • Foothold unknown

VIDEO

Point of Movement

5手目から6手目のアンダーを取りに行く時、左足を壁にスメアリングして、ステミング状態になることでギリギリ安定します。ギリギリです。本来ステミングの技術というのは身体張力を使ったギリギリの安定状態の習得を目指すものです。

この写真では右手を離している数秒間に撮影してもらいましたが、全力であらゆる場所に力を入れて2秒くらい止まっていられます。全力で体を止めている力=安定させる力です。脱力した崩れた登り方と正反対であり、安定した登りの基礎的な力です。

ステミング時の右足の拡大です。右足のつま先2cmほどが設置しています。下のホールドの写真で分かる通り、140度で踏めるような段差ではありませんが、ステミングと併用することで可能になります。これ以上フットホールドが良く、悪くてもステミングの効果は半減 or 不要 になります。

Key of hold

Theory / TH-MD1.5

今回のキーホールドはTheoryのMedium1セットに入っている大きめのホールドです。セット時はこのホールドを1番初めに付けました。もちろん左の壁とステミングを狙います。ステミングは身長差が出やすいのでこの部分だけ初めに作り、上下は後から合わせました。足が切れないように登ってもらうために、取りに行く先のホールドは薄いアンダー(TH-MD1.1)です。

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